■伯爵の山での遭難■~あらゆる治療を要求~
おはようございます。
明るい日が射す川崎の朝です。
午後にはにわか雨も、
ご注意ください。
金曜日、今日も一日健やかにお過ごし下さい。
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∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬
伯爵の左半身は無惨に
傷ついていたていた。
ドラッカーは、
当時は、子供でも、
体の障害に関心を示したり、
理由を聞いたりしては
いけないことを知っていた、
とする。
そして、当時は第一次大戦の
傷痍軍人が大勢いたため、
伯爵を知らない人たちは、
当然戦傷と思っていたが、
ドラッカーたち兄弟は、
メイドのエミーから、
伯爵の怪我は山での
遭難によるものであることを聞いていた、
と続ける。
第一次大戦直前の一九一四年、
若き日の伯爵が登山隊を率いて
アルプスの一峰の初ルートに挑んでいたが、
ロープの先の一人が落石に当たって
意識を失ったため、
隊長の伯爵がロープを解いて崖を下り、
その負傷者を岩棚へ移した。
「と、そのとき伯爵本人が落石に当たった。
ロープを解いていたため、
数百フィートを転落し、岩に打ちつけられた。
医師は救出された伯爵を見て首を振った。
マリア・ミュラーがあらゆる治療を要求し、
伯爵は命を取り留めたのだった。」
~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」
(Ⅰ 失われた世界 5章トラウン伯爵と舞台女優マリア・ミュラーの物語)
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