■空想でなく本当の話■~生活は何一つ変わらなかった~

 おはようございます。


夜明けの青い空の所々に

鱗雲が浮かぶ川崎の朝です。


日中は厳しい残暑、

急な雷雨があるかも、

お気を付けください。


水曜日、健やかな一日をお過ごし下さい。


----------------------



∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬





ドラッカーは、

伯爵に関するエミーの話は、

かなりの眉つばと感じていた、

とした。



しかし、やがて明らかになったところでは、

これらのことのすべてが、

エミーの空想でなく、

本当にあったことなのだった、

と続ける。



たしかにトラウン伯爵と

舞台女優マリア・ミュラーは、

在ロンドン大使公邸での幼馴染みで、

二人共ロンドンで育っていた。



トラウン伯爵はオーストリアの外交官と、

イギリスのノーフォーク公の縁者という

カトリックの名門の令嬢との間に生まれ、

一方マリアは、

大使館護衛隊の隊士長の娘として生まれた。



伯爵はオックスフォード大学で

現代史を学んだ後、

ウィーン大学に入学したが、

その頃すでにマリアは

ウィーンで俳優学校を出て、

国立劇場でデビューしていた。




「そして事実、


 伯爵には精神病院に入っている妻がいた。


 その後一九三〇年代の初頭、


 伯爵夫人が病院で亡くなり、


 やがて二人はひっそりと結婚した。


 しかしその生活は何一つ変わらなかった。」


~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」

(Ⅰ 失われた世界 5章トラウン伯爵と舞台女優マリア・ミュラーの物語)

コメント

このブログの人気の投稿

■報復の天使のように■~力があるはずの分野~

■ゾフィー先生のまわりに輪■~生徒自身への関心~

■ハーケンクロイツを外した■~帽子をとっての一礼~