■何もしないという意思決定■~危機でも変革機会でもない~

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意見の対立について、その対立は”間違い”ではなく“相違”

と考えなければならないとした。


次には、その意思決定を行動に移す際の課題について述べている。


まずは、”何も意思決定しないこと”も一つの決定として選択肢から

外してはいけないとする。

何もしないことにより事態が悪化したりチャンスを逃したりするのであれば、

意思決定を行わなければならない。

逆に、多少頭痛の種ではあるが、たいした問題ではないときや、

自然のままで「うまくいく」との答えが出るときには手をつけてはならない。


しかし、問題はその中間にあって、明確に判断しずらい”大きな危険とも、

変革の機会とも言えない”ことが多い。

その場合の指針として、次の二つを示す。

 ①行動によって得られるものが、コストやリスクよりも大きいときには行動する。

 ②行動するかしないかいずれかにする。二股をかけたり妥協したりしてはならない。


ドラッカーは、次のとおり外科医に例えて説明している。


「扁桃腺や盲腸を半分切除しても、

全部切除したときと同じ化膿やショックの危険を冒す。

多くの場合それは治療というよりは悪化である。

外科医は手術するかしないかいずれかである。

意思決定も、行動するかしないかいずれかである。」



~P.F.ドラッカー「マネジメント」






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