■突然シューベルトが聞こえた。■~子供らしく素朴に弾く~

おはようございます。

今にも雨が降りそうな川崎の朝です。
今日は雨、
梅雨寒の一日になりそうです。

月曜日、今週もよろしくお願いします。

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∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬



シュナーベルは、
リリーの演奏を聴き、
上手に弾いたけど、
自分自身に聞こえると
思うものを弾いただけで、
そういう弾き方はまやかしだよ、
と言った。


そして、シュナーベルは、
最初に自分自身に聞こえるものを弾き、
そのあと、
リリーに聞こえるだろうと思うものを弾いた。


そうすると、突然リリーにも
シューベルトが聞こえ、
ドラッカーは、その彼女の顔に
ゾフィー先生の生徒の顔に浮かんだものと
同じものを見た、
とする。


そこでシュナーベルは、
リリーに再び弾かせると、
今度はテクニック抜きで、
子供らしく素朴に、
しかし自信を持って弾いた。




「そのとき私にシューベルトが聞こえた。

 私もあの表情をしたのではないかと思う。

 シュナーベルが私に向かってこう言った。

 『聞こえるね。よしよし。

 聞こえるものが大事なんだよ』」



~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」
(Ⅰ 失われた世界 Ⅰ 失われた世界 3章エルザ先生とゾフィー先生)

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