■販売とマーケティングは逆■~おのずから売れるようにする~
ドラッカーは、企業が成果を上げるために持つ基本的な機能は、
マーケティングとイノベーションだけとした。
もちろん、マーケティングとは上手い営業活動や、効率的な販売のことを
指すものではない。
ではマーケティングとはなにか。
ドラッカーは、消費者運動が企業に要求しているものこそ、
まさにマーケティングであるとする。
安全なもの、安心なもの、便利なもの、使いやすいもの、適正価格、エコなもの、
環境にやさしいもの、、、、等。
消費者がこういった声を上げて、企業や商品に異議を唱えるということは、
結局のところ、企業がマーケティングを実践してこなかったということである。
企業が自社の都合で製品を造り、その市場を探そうとしてきた結果である。
これに対し真のマーケティングは顧客からスタートする。
●”我々が何を売りたいか”ではなく、”顧客が何を買いたいか”
●”我々ができることはこれ”ではなく、”顧客が求めるものがこれ”
「実のところ、販売とマーケティングは逆である。
同じ意味でないことはもちろん、補い合う部分さえない。
もちろんなんらかの販売は必要である。
だがマーケティングの理想は、販売を不要にすることである。
マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、
おのずから売れるようにすることである。」
~「マネジメント」
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