企業の目的は、利潤追求や利益の拡大ではなく、
”顧客の創造”である。
しかし企業は自らの組織と、社会のために利益を確保しなければ
ならない。
それでは、その利益を確保するために行う企業が行う”事業”とは
なにか。
ドラッカーは”自社をいかに定義するか”がまずもって重要である
とする。
今日の企業は高度な知識や技術を持つ者によって活動が行われている。
いわゆるマネジャーではない、一般の社員の人々も同様に高度な知識や
技能を持ち、彼らはその知識や技能をベースにして、企業における
日常の仕事を直接行う立場にある。
その際彼らは自らの仕事に関して、つねに何らかの意思決定を行っている。
その結果、企業全体に直接影響を与える意思決定が、組織のあらゆる階層において
行われていることとなる。
この企業内のそれぞれの意思決定が相互に矛盾していると組織全体としての成果は
望めないこととなる。
ドラッカーは、企業全体としての意思決定の基準となるべきものを
少なくとも一つは出しておかなければ、ならないとする。
そうしないとお互いの違いに気づくことなく、まちがった定義に従って
意思決定を行い、反対方向に向かって努力を続け、行動することとなるんですね。
「あらゆる組織において、共通のものの見方、理解、
方向づけ、努力を実現するには、
『われわれの事業は何か。何であるべきか』
を定義することが不可欠である。」
~「マネジメント」
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