■マネジャーの資質■~才能ではない。真摯さである。~
ドラッカーは、あらゆるマネジャーには行うべき五つの仕事があるとした。
次にマネジャーの持つべき資質を問う。
マネジャーは、人という特殊な資源とともに仕事をする。
人は、他の経営資源である”モノ、金”とことなり特別の資源である。
マネジャーとしての管理や調整やコミュニケーションなどの能力は
学ぶことができる。
また、管理体制、昇進制度、報奨制度などを通じて人財開発に
有効な方策を講ずることもできる。
しかしそれだけでは不十分ではある。
根本的な資質としての”真摯さ”が必要である。
マネジャーに必要な資質とは、なにか。
◆一流の仕事を要求し、自らにも要求する。
◆基準を高く定め、それを守ることを期待する。
◆何が正しいかだけを考え、誰が正しいかを考えない。
◆真摯さよりも知的な能力を評価したりはしない。
である。
このような資質を欠く者は、いかに愛想がよく、
人づきあいが良く有能で聡明であっても、組織にとって危険であると共に、
マネジャーとしても、紳士としても失格である。
そして、最重要な資質は”真摯さ”であるとする。
「マネジャーにできなければならないことは、
そのほとんどが教わらなくとも学ぶことができる。
しかし、学ぶことのできない資質、
後天的に獲得することのできない資質、
始めから身につけていなければならない資質が、
一つだけある。才能ではない。真摯さである。」
~P.F.ドラッカー「マネジメント」
(第5章 マネジャー 22 マネジャーの仕事)
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