■プロフェッショナルは私的であり公的である。■~癌細胞の増殖を助長する。~
ドラッカーは、企業の公的責任の倫理の基本が、
「知りながら害をなすな」とする。
その上で、プロフェッショナルは自立性を持たなければならない。
顧客の言うがままではなく、自らの知識と判断で自ら決定しなければならない。
この面からみると、プロは”私的”な存在でなければならないことを意味する。
しかし同時に、私的な利害ではなく、顧客の利害言い換えれば、
公的な利害によって動くという意味では”公的”である。
これがプロに与えられる自立性の基礎であり根拠であり、
このプロの倫理の基本が、「知りながら害をなすな」である。
たとえば、自らの事業が社会に与えている悪影響について、
自社の業績やブランドにとってマイナスになるとの理由から、
適切な解決策を実行しないマネジメントは、知りながら害を
なしていることになる。
”知りながら癌細胞の増殖を助長している”のだ。
「適切な解決策を検討せず、あるいは検討しても実行しないマネジメントは、
知りながら害をなしていることになる。
知りながら癌細胞の増殖を助長している。」
~P.F.ドラッカー「マネジメント」
(第4章 社会的責任 19 プロフェッショナルの倫理~知りながら害をなすな)
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