■政府との関係をどう考えるか■~政治学者による解決を待てない。~





ドラッカーは、企業の最大の社会的責任とは、自らに特有の機能を
果たすことであり、さらに能力を超えて取り組むことは
企業のマネジメントの最大の無責任とした。

次に考えなければならないことは、政府との関係である。
組織社会の現実とニーズは常に変化する。
政治理論はその変化に応じた新しいものでなければならない。

しかしその新しい政治理論ができるまでの間も、政府と企業は
現在必要とするそれぞれの仕事を行わなければならない。
さらに、それらの仕事のうち、政府と企業が協力して取り組むべきものと、
別個に取り組むべきものとを見分けなければならない。

政治理論が誤っていれば企業や、企業の基盤である社会の活動が阻害される。

なので、新しい政治理論ができるまでの間、たとえケース・バイ・ケースであっても、
問題の考え方や基準を手にしておかなければならない。

ドラッカーは、その実行結果は企業、経済、社会にとってあまりに大きなものがかかる。
したがって、その実行を監視することは、政治学者ではなくマネジメントの仕事であるとする。


「われわれは、たとえケース・バイ・ケースであっても、

 問題の考え方や基準を手にしておかなければならない。

 しかも、それらの中間的な解決が、われわれをまちがった方向にコミットさせ、

 優れた解決の道を閉ざし、政府と企業の間にまちがった

 関係をもたらすことのないようにしなければならない。」


~P.F.ドラッカー「マネジメント」

(第4章 社会的責任 18 企業と政府)



   

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