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■自ら経営科学者である必要はない。■~医者は医科学を使いこなす。~

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ドラッカーは、経営科学が意義ある成果をあげるためには、 あるべき姿である”公準”を確定することが必要で、 そこには次の5つの事実が含まれるとした。 ◆企業は、社会的存在 ◆企業は、価値を生み出す存在 ◆企業は、コストセンター ◆企業は、リスクを冒すことが基本的機能 ◆企業は、進化と革新の能力を持つ。 「経営科学が科学となるためにはもちろん、  貢献を行うためにも、これらの公準をもって  自らの基盤としなければならない。  経営科学にとってもっとも必要なことは、  独立した真の学問としての自覚を持つことである。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (6章 マネジメントの技能  30 経営科学)     

■企業とは、人から成るシステム■~誤りを含む事実が対象となる。~

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”経営科学”は、強力な潜在力を持つ道具である。 しかし、あくまでも潜在的であり顕在的にならない。 そこには理由がある。 ドラッカーは、”経営科学”が真の貢献を果たすつもりであるならば、 まず初めに、その対象を定義しなければならないとする。 その定義には、”企業とは、人から成るシステムである”との理解が 含まれなければならない。 したがってそこには、経営者や、働く人たちが現実に考え、行動し、 誤りを犯すという事実がある。 このことを基本的な事実として、研究と分析を行うことこそが、 経営科学が意義ある成果をあげるために、まず取り組むべきことである。 ドラッカーは、そのためにはまず、あるべき姿である”公準”を 作ることが必要であるとする。 「経営科学は、真の貢献を果たすつもりであるならば、  まず初めに、その対象を定義しなければならない。  その定義には、企業とは、人から成るシステムであるとの理解が含まれる。  したがって経営科学にとっては、現実のマネジメントの前提、目的、考え、  あるいはまちがいまでが、基本的な事実とならなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (6章 マネジメントの技能  30 経営科学)     

”卒原発”をテーマとした日本未来の党

滋賀県嘉田さん新党立ち上げ、”卒原発”をテーマとした日本未来の党。 支援者として、京セラ稲盛さん、音楽家の坂本龍一さん、俳優の菅原文太さん、ジャーナリストの鳥越俊太郎さん、脳科学者の茂木健一郎さん。 反原発の市民運動の受け皿ですね。 他のポリシーはどうなんでしょう、注目します。

■自ら経営科学者である必要はない。■~医者は医科学を使いこなす。~

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第6章、マネジメントに必要な技能である意思決定、コミュニケーション、 管理手段について触れてきた。 第6章最後のテーマは、マネジメント・サイエンス、”経営科学”。 企業の意思決定をより合理的にするための、数学的・統計学的手法や情報理論、 シミュレーション法やシステム分析などを包含するもの。 ドラッカーは、この経営科学は組織マネジメントにとって、 強力な潜在力を持つ道具であるとする。 しかしマネジャーは、自ら経営科学者である必要はない。 必要なことはいかにそれを使いこなすかである。 医者は薬学者や血液化学者、細菌学者である必要はない。 医者として、医療の責務を果たせばよい。 しかし、医者は、薬や血液科学、細菌学が医療にとって どのような効果が期待できるのか、そしてそれらを医療のために いかに使いこなすかは知らなければならない。 マネジメント と経営科学の関係を、 この医者と医科学の関係と同様に捉える。 「経営科学(マネジメント・サイエンス)は  大きな貢献を果たしうる道具である。  しかしマネジャーは、自ら経営科学者である必要はない。  医者が血液化学者や細菌学者である必要がないのと同じである。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (6章 マネジメントの技能 30 経営科学)     

■真の管理とは何か■~賞罰、価値とタブー~

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∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、管理手段には七つの要件があるとした。 そして、さらに重要なことがあるとする。 組織は、目的を持ち、活動を行い、成果をあげ、その結果により 継続したり消滅したりする。実態としての組織である。 そして、ドラッカーは、組織は”人間社会の擬制”でもあるとするが、 何を意味するのか。 組織は、様々な理想や目的、欲求、ニーズなどを持った個人の集合である。 そして組織は、この様々な欲求やニーズを、個性を超えて組織全体に同様に 満たさなければならないということを意味する。 この個人の欲求を満たすものが賞罰であり、各種の奨励策や抑止策である。 人はいかに賞され罰せられるかによって左右される。 しかし、この個人の欲求の全てを定量化することは不可能である。 個人にとってkの賞罰は、組織の目的、価値観、 そして自らの位置づけと役割を教えるものである。 定性的なものなのだ。 ドラッカーは、この定性的な管理手段としての賞罰、価値とタブーにこそ、 ”真の管理”があるとする。 「人には、それぞれの理想、目的、欲求、ニーズがある。  いかなる組織であっても、メンバーの欲求やニーズを  満たさなければならない。  この個人の欲求を満たすものこそ賞や罰であり、  各種の奨励策、抑止策である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (6章 マネジメントの技能 29 管理)     

■情報収集ではなく行動■~それが何であるかを知る。~

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組織管理手段の七つの要件 その7点目 ◆行動可能性 ”管理の目的は情報収集ではなく行動である。” 管理活動として行う、検討や分析、情報収集などは、 対象を掌握し、支配するということが目的ではなく、 何らかの管理行動を行うことを目的としなければならない。 したがって、報告、調査結果、数字など管理手段となるものは、 すべて管理のための行動を起こすことのできる者にまで 到達しなければならない。 「『何か知らないが、何かが起こっている。 それが何であるかはぜひ知らなければならない』 との観点から行う管理もある。 しかし、『何か面白いことが起こっている』  というだけで管理を行ってはならない。」 (6章 マネジメントの技能  29 管理)     

■本末転倒となる管理方法■~複雑さが招く混乱~

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組織管理手段の七つの要件 その6点目 ◆単純性 管理手段は、複雑であっては機能しないということ。 ドラッカーは、測定時間にも適切な間隔が重要であるとした。 そもそも管理手段とは、働く人たちの強みを発揮させる活動だ。 その活動には、報告、対話、測定、指示、研修など様々な方法があるが、 働く人の動機を組織目的に方向付けできなければならない。 そのための管理手段が、大袈裟であったり、奇抜であったり、 趣味趣向本位であったり、、、、。 複雑な作りであるとその活動方法自体に興味が移り 目的となる内容は伝わらないこととなる。 本末転倒なのだ。 「管理手段は、複雑であっては機能しない。 事態を混乱させるだけである。 肝心の管理の対象ではなく、管理の方法のほうに関心が移る。」 (6章 マネジメントの技能  29 管理)     

■大根の種を蒔いた子供■~リアルタイムが有効か?~

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人の組織の管理手段には、七つの要件がある。 5点目 ◆時間間隔適合性 測定は、対象に適した時間間隔が必要ということ。 ドラッカーは、精度と同様に、ものごとの動きを測定する際には、 その時間的な間隔も重要であるとする。 秒単位、分単位で重要な変化が起きるものと、週一、月一でも 大きな変化がないものがある。 抗生物質や発酵物質はリアルタイムな監視が必要で、 この変化を一日に一回のみ監視するとなると、致命的な手遅れになる場合がある。 逆に、健康管理のために特段の違和感がないにも拘らず、 毎週のように人間ドックに入るとなるとコストや時間、 検診に伴う健康リスクなどが負担となる。 さらに、これらの負担だけではなく、そのために他の活動ができなくなる、 つまり機会損失となる。 「大根の種を蒔いた子供は、芽が出ると抜いて根の育ち具合を見たがる。 まちがったリアルタイムのよい例である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (6章 マネジメントの技能  29 管理)     

■偽りの正確さの危険■~幅をもった情報こそ重要~

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人の組織の管理手段には、七つの要件がある。 その4点目 ◆精度適合性 測定を行う際の精度は、その対象に適していなければならないということ。 ドラッカーは、正確な測定が困難であり、 幅をもってしか評価できないという情報こそ重要であるとする。 例えば、新宿駅の1日平均利用者数は日本最大の73万4154人。 精緻な数字で、目を奪われてしまう。 しかし、この数値が何を意味するかを考えなければならない。 日本一ということより、駅周辺立地の企業環境や 新宿駅を基点としたベットタウンの開発状況等の変化や、 東京駅や、羽田空港利用者との変化差などに 目が向かなければならない。 また日本の人口は1億2618万0135人(2011年)、 前年比187万7217人、1.4%減 数値の細かさに目が向いてしまう。 そして、1%しか減少していないと捉えてしまう。 しかし考えるべきことは、日本人の人口は減少ゾーンに突入したことや、 外国人人口が増加したこと、男より女が多いとか、 団塊世代が65歳を迎えたこと、、、。 全体としての傾向やざっくりとした幅、大枠を捉えることだ。 ドラッカーは、一見根拠があるかのごとき細かな数字こそ不正確であるということ。 「正確な測定が困難であり、  幅をもってしか評価できないという情報こそ重要である。  市場シェア26%という数字は、正確であるかのような響きを持つ。  だがそのような言い方は、まったく不正確であって何の意味もない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (6章 マネジメントの技能  29 管理)     

■何を測定するのか■~”蟻の穴”となる苦情~

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ドラッカーは、人の組織の管理を行うための管理手段には、 満たすべき七つの要件があるとする。 その3点目 ◆測定適合性 管理手段は測定の対象に適していなければならないということ。 組織管理は、組織の成果はおろか、その存続にまで関わる重要な活動であるが、 何を管理するか、何を測定するかは大変重要である。 毎月1000人当たり5件という数字で報告されてくる社員からの苦情は表面的には有効だ。 しかし 、社内の他の部門からは一つの苦情も出ていないことがある。 社内の小さな部門から集中的に苦情が出ている状態だ。 小さな一つの部門からの苦情なので、放置してしまうかもしれない。 しかし問題は、この苦情がどんな部門から発生しているかにある。 その部門が、会社全体のボトルネックとなる役割を果たしている場合に、 その苦情を無視すると”蟻の穴”となり、会社自体がつぶれることさえありうる。 全社的な苦情件数を測定するということではなく、どこで、どんな理由で、 どんな問題が潜んでいるかを測定する必要があるのだ。 「ごくわずかの小さな部門から集中的に苦情が出ている。  もしその部門が、工場の全製品が必ず通らなければならない最終組立部門であって、  しかもそれらの苦情を無視するならば、ストライキが起こりかねないとする。  そのようなときには、企業そのものがつぶれることさえありうる。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (6章 マネジメントの技能 29 管理)     

■成果に影響を与える事象■~瑣末なことを測定してはならない。~

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ドラッカーは、人の組織の管理を行うための管理手段には、 満たすべき七つの要件があるとする。 その2点目 ◆有意性 管理手段は意味あるもので、成果に影響を与える重要な事象だけを 対象とする必要があるということ。 ドラッカーは重要な意味を持つものとして、 ”現在”と”将来”の両面から捉える必要があるとする。 市場シェアは現在重要な意味をもつものであり、 人財採用や勤務状況などの人事的事象は、 将来重要な意味を持つものである。 市場シェアは、現在の事業の成果を測るものであり、 一方の人事的事象は将来の事業の成果に関わるものである。 ドラッカーは、このような成果に影響を与える事象だけを 対象とすることによって、初めて本当の管理が可能となるとする。 逆に、成果に影響を与えない事象、つまり”瑣末”な事象に目を向けていては、 成果のために重要な意味をもつ事象に目が向かなくなる。 意味のある本当の管理を放棄することとなるのだ。 「瑣末なことを測定してはならない。  成果に影響を与える事象だけを対象とすることによって、  初めて本当の管理が可能となる。  成果にとって意味のない事象を管理することは、  本当の管理を放棄することを意味する。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (6章 マネジメントの技能 29 管理)     

■管理手段の七つの要件■~最小限必要な情報は何か~

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ドラッカーは、人の組織の管理を行うための管理手段には、三つの特性があるとした。 そして、さらに有効な管理手段には満たすべき七つの要件があるとする。 ◆効率性  管理手段を多くするとかえって混乱するということ。 ◆有意性 成果に影響を与える事象だけを対象とする必要があるということ。 ◆測定適合性 管理手段は測定の対象に適していなければならないということ。 ◆精度適合性 一見根拠があるかのごとき細かな数字こそ不正確であるということ。 ◆時間間隔適合性 報告は、対象に適した時間間隔が必要ということ。 ◆単純性 管理手段は、複雑であっては機能しないということ。 ◆行動可能性 管理手段は、管理のための行動を起こせるようにしなければならないということ。 1点目 ◆効率性 管理は手間暇かけて行うものでなく、できるだけ最小限に行うべきである。 ドラッカーは、そのためにまず検討すべきことは、 その”最小限必要な管理”を行うために”最小限必要な情報”は何かであるとする。 「必要とする労力が少ないほど優れた管理である。 管理手段が少ないほど管理は効果的である。 管理手段を多くしても、よりよく管理できるわけではない。 かえって混乱する。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (6章 マネジメントの技能 29 管理)     

■測定できるものは、過去の事実■~未来についての事実はない。~

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人の組織の管理を行うための管理手段には、三つの特性がある。 三つ目は、管理手段は測定可能な事象のみならず、 測定不能な事象に対しても適用しなければならないということ。 ◆測定不能な事象にも適用しなければならない。 管理の為に行う、測定、定量化は組織内部の事象のみが可能だが、 外部で起こる事象は測定が困難である。 しかし、その組織内部の事象にさえ、重要だが定量化しえないものがある。 例えば、前年度の利益は定量的に測ることはできるが、 優秀な人財を惹きつけ引きとめるという事象は定量化できない。 だが、”優秀な人材を惹きつけ引きとめることは、前年度の利益よりも重要である。” また、例えば、馬車のムチの製造企業はそれが市場に受け入れられている時期においては、 ”衰退”という変化を測定することは不可能だった。 これまで、市場に受け入れられていたという現在までの事実は事象として測定できたが、 これから起こる変化は”事実”ではない。 事実でないことを測定することは困難。 管理は、過去の事実においてのみ容易なのだ。 しかし、管理手段は、測定可能な事象のみならず、 測定不能な事象に対しても適用しなければならない。 「測定できるものは、すでに発生した事実、過去のものである。 未来についての事実はない。 しかも測定できるものは、ほとんどが外部ではなく内部の事象である。」 (6章 マネジメントの技能  29 管理)     

■馬車のムチだけではつぶれる■~成果は組織の外にある。~

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人の組織の管理を行うための管理手段には、三つの特性がある。 一つ目は、”測定は、客観的にも中立的にも行うことはありえない”とした。 二つ目は、管理手段は成果に焦点を合わせなければならないということ。 ◆成果に焦点を合わせなければならない。   組織活動の成果は、組織の外にある社会、経済、顧客に対するなんらかの 貢献として表れる。 同様に利益を生みだすのも組織の外にある顧客である。 一方組織内部にあるものはコストセンターにすぎない。 組織が作りだした製造物は顧客が購入して初めて、商品となる。 つまり、この組織内部での製造過程は、ヒト・モノ・カネを費やすだけなのだ。 マネジメントが行う管理対象はこの内部工程であり、このコストにすぎない。 これらの内部工程に対する管理作業は、仕事の効率すなわち”努力”を記録し、 これを定量的に把握することは容易である。 一方、肝心の成果を生み出す活動、すなわち外の世界に表れるものを記録し、 定量的に把握することは困難である。 いくら内部の工程を効率化して、コスト削減しても、市場で顧客が価値を認め、 購入されるものを作り出さなければその組織は存続できなくなるんですね。 「いかに効率的であろうと、馬車のムチだけをつくっている企業は つぶれる運命にある。」 (6章 マネジメントの技能  29 管理)     

■管理手段の三つの特性■~何を測定するかが根本問題~

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ドラッカーは、人間社会における、組織の管理手段には三つの特性があるとする。 ◆客観的でも中立的でもありえない。  一つ目は、管理において必要な行為である”現象に対する測定”は客観的でも 中立的でもありえないということ。   風速、雨量などの自然現象や企業の売上傾向などの測定は客観的、中立的に行えるが、 人間社会としての組織においては主観的で、偏りを持たざるをえない。 なぜなら、測定者は測定することによって、対象に対しての思い入れが経験として 加わることとなるからである。 また、測定するということは、測定者と測定対象の双方に変化をもたらす。 どういう意味か? 測定対象には、測定のために取り出され注目されるという事実のために、 新たな価値が加えられるという変化が加わる。 同時に、一方の測定者には特定の現象を抽出するという 行為そのものが、その対象を重視するということを表明したと同じ効果を 持つという変化である。 管理を行うための手段に関する根本的な問題は、どのように測定するかではなく、 何を測定するかにあるのだ。 「岩石の落下速度を測定するとき、われわれは現象の外にいる。  測定という行為によって現象が変化することもなければ、  測定者が変化することもない。  物理的な現象の測定は、純客観的かつ純中立的たりうる。」 (6章 マネジメントの技能  29 管理)     

■管理能力の向上に向けた管理手段■~人間社会の管理~

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ドラッカーは、経験共有が組織におけるコミュニケーションには不可欠だとした。 本日から、マネジメントの技能としての管理手段はいかにあるべきかについて指摘する 「29 管理」に入る。 マネジメントが管理を行う組織は、欲求やニーズを持つ人の集合であり、 また”複雑な知覚の世界である”という人間社会としての側面を持つ。 ドラッカーは、この組織における管理手段には次の三つの特性があるとする。 ◆客観的でも中立的でもありえない。  一つ目は、管理において必要な行為である”現象に対する測定”は客観的でも 中立的でもありえないということ。   ◆成果に焦点を合わせなければならない。   組織は、社会、経済、個々の人間に対して、なんらかの貢献を行うために存在する。 活動の成果は組織の外に表れる。                ・ ◆測定不能な事象にも適用しなければならない。 管理手段は測定可能な事象のみならず、測定不能な事象に対しても適用しなければならないということ。 「管理手段の設計能力の向上は、  管理能力そのものの向上にいかなる意味を持つか。  管理手段の設計能力の向上を、  管理能力そのものの向上に結びつけるには、  何か必要とされるか。」 (6章 マネジメントの技能 29 管理)