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■コストとは経済の概念■~誰も、単に物を買っているのではない。~

おはようございます。 温度計は既に30度を超えている。 やはり高知の朝は蒸し暑い。 台風の影響は、いまのところ皆無だが、ニュースによるとこれから注意が必要らしい。 今日は絵金を見に赤岡に行こうと思うが、どうだろう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ コスト管理の五つの原則。 その五 コストとは経済の概念である。 なにを言っているのか? 企業というものは、社会に対して経済的価値を生み出さなければ存続できない。 そしてこの経済的価値を決定するのは、消費者であり、消費者はコストを含めた価格でメーカーの製品を判断する。 いわゆるバリューチェーンである。 しかし企業は、製造に当たって企業の内部で発生するコストは全体の三分の一で、三分の二は、企業の外部で発生しているという事実を認識しない。 消費者は、単に物を買っているのではなく、自らの満足と効用を買っている。 なのでコストは、その満足と効用を引き出すために必要となる管理、修理、利用に関わるすべてのコストを合むものと考えなければならない。 企業がいくら単独でコスト管理しても、最終消費者は最終価格に転化されたコストを含む支払い総額にしか関心がない。 企業は、このバリューチェーン全体のコストを考慮しなければならない。 「消費者にとって重要なのは、全体のコストである。 コストが、原材料から最終製品にいたる一連の経済連鎖の どこで発生しているかはまったく関心のないことである。 消費者にとっての関心は、得るものに対する支払いの総額である。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)

■事業全体を視野に入れる。■~コストの他への押しつけ~

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おはようございます。 一時の涼しさが、徐々に夏戻り。 台風が近づいている、高知に今日出発します。 皆さんもこの2,3日の天候に気を付けてください。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ コスト管理の五つの原則。 No4 企業の現実の理解と同様に、コスト管理も事業の全体を視野に入れなければならない。 一本の木を見れば、枝葉を剪定したくなるが、 そうすると、本来の役目である防風林としての機能が損なわれる。 木を見て森を見ない。 例えば、在庫管理部門で、人員削減や、勤務時間短縮などのコスト削減策を実行すると、 生産部門の作業に不要な待ち時間ができたり、出荷遅れが出たりするかもしれない。 また、外注要員を雇い入れる場合に、コスト優先した結果、 納期に間に合わない、品質上の問題が発生するなどの結果になる。 「企業の現実を理解するには、  成果をもたらす領域すべてを  視野に入れなければならないのと同じように、  コスト管理の成果をあげるには、  事業の全体を視野に入れなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)     

■活動そのものをやめること■~重要な活動は損なわれる。~

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おはようございます。 雲が多く、久しぶりに湿気の多い川崎の朝です。 蒸し暑い一日になるのかなぁ。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ コスト管理の五つの原則。 第三 ●コスト削減の最も効果的な方法 ドラッカーは、最も効果的な方法は、活動そのものをやめることとする。 そもそも、無駄な活動のうち、その一部を削減しても効果は望めない。 しかし、マネジメントは、現状の活動や部門、いわゆる昨日の資源を、 自らの責任で廃棄することを躊躇する。 なので、”コスト削減キャンペーン”の宣言は、無効宣言に等しい。 その結果、本来行うべき重要な活動が損なわれてしまい、 重要でない活動はそのうち元のコスト水準に戻ってしまうのだ。 「コスト削減の最も効果的な方法は、  活動そのものをやめることである。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)     

■コストも多様である。■~種類による管理~

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今朝も涼しい朝でした。 来週は9月、このまま秋の気候になるんでしょうか。 温度感が読めない、これも自然環境の変化でしょうか。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ コスト管理の五つの原則。 その2 ●コストは種類によって管理しなければならない。 製品は、今日の主力製品からシンデレラ製品まで多様な種類に類型化できる。 そしてそれは、それぞれ異なった利益貢献度や将来性を持っている。 なので、製品はそれぞれに応じた分析と管理が必要であった。 コストも同様である。 部門、プロセス、目的、使用者、支出先等が異なればそれにふさわしい管理が必要 となる。 「コストはその種類によって管理しなければならない。  製品と同じように、コストも多様である。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)     

■コスト管理の五つの原則■~最大のコストに集中する。~

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おはようございます。 この数日の深夜早朝の涼しさ、どうしたことだろう。 過ごしやすいことは良いことだが、極端な変化。 でも日中は暑いんだろうな。 福島原発の汚染水漏れで、東電が社長のもとに対策室を設置した。 遅い対応はいまさら言うまでもないこと。 国もこの件で遅まきながら動いたが、 税金の投入と管理体制強化の指示だけではだめでしょう。 メディアの対応が問題なんだろうが、国民も終息神話に慣らされてしまっている。 311の原発事故は、終息はおろか原因も現状も把握できていないということを忘れてはいけない。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、コスト管理の効果をあげるには、 いくつかの原則があるとして、その五つの原則を示す。 その1 ●コスト管理は、最大のコストに集中しなければならない。 既にドラッカーが述べたとおり、企業内部にはコストセンターしか存在しない。 資源も、成果も外部、つまり、市場や顧客がもたらすもので、 企業の内部プロセスは、外部から資源を取り込み製品を作り市場に送り出し、 顧客に認められれば初めて収益として受け取れることとなる。 つまり、結果は外部である市場、顧客が決めること。 そして、この顧客に受け入れられる製品も受け入れられない製品も 労力から見ると同等である。 また、業績の90%が業績上位の10%からもたらされ、 コストの90%は業績を生まない90%から発生する。 この90%を占めるコストに集中する必要がある。 「5万ドルのコストの一割削減に要する労力は、  500万ドルのコストの一割削減に要する労力とほとんど同じである。  換言するならば、コストもまた社会的な現象であって、  その90%は10%の活動から発生する。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)     

■コスト管理の効果的方法とは?■~機会の最大化が中心~

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今朝の関東圏は、非常に涼しく、早朝はあわてて掛布団を手にしました。 このまま秋に突入はないでしょうから、しばしの息抜きに癒されましょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 企業において、コスト削減キャンペーンは至極当然のごとく、年中行事として行われる。 ドラッカーは、”春の鼻風邪と同じように、うっとうしいもの”と揶揄する。 そういったキャンペーンをしても、半年も持たずにコストは元どおりとなるからだ。 例外として、倒産寸前の企業を引き受けた新しいマネジメントが、 利益を生まない製品や施設を廃止するなど当たり前のことを行って、 いくらかのコスト削減を実行できることはあるが、 これは再建に取り組むための若干の時間的猶予に過ぎない。 ではなにが、コスト管理の最も効果的な方法なのか? ”業績をあげるものに資源を集中することである。” コストはそもそも、何らかの業績を上げるために計画し使用するものである。 なので、コストの問題はその絶対額ではなく、業績額との比較である。 いかに低コストでも、業績に結びつかなければそもそもコストでさえないのだ。 それは単なる、浪費にすぎない。 ドラッカーは、コスト当たりの業績比を上げることを可能とするには、 ”機会の最大限の開拓”こそが王道であるとする。 機会の最大限の開拓とはなにか? 顧客の不満や欲求を発見し、それを満たすことができる機会を開拓することである。 この開拓に費やすコストこそが業績に結びつくコストとなる。 そして、そこでのコストは、企業の強みに結びつくことによって業績比の向上に貢献することとなる。 「機会の最大限の開拓こそ、  コスト当たりの業績比を上げコスト管理と低コストを実現する王道である。  機会の最大限の開拓が中心でなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)     

■増分分析を行う■~明日の予測と予防のための手段果~

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おはようございます。 昨晩から涼しい川崎の朝です。 あしたから8月ラストの一週間、暑さを乗り切りましょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ あらゆる製品には、ライフサイクルがある。 ●幼児期(導入期) →大量の資源を必要とするが、見返りがまったくない。 ●青年期(成長期) →投入したものの数倍の見返りを受ける。 ●成熟期 →今日の主力製品となり、資源の追加投入に対する見返りが急速に減少し始める。 やがて成長のためのコストが、得られる利益の増分と同額あるいは超過になり、昨日の主力製品となる。 そこで増分分析という考えが有効になる。 成果の増加する分量とその増加に要する追加コストを比較しようとする考え方だ。 この中で、成果の増加が、急激に減り始める時点があり、 そこまで達すると投入の増分は生産的ではなくなり、 見返りは急速に減少する。 この段階に達したら追加コストの投入を増やしてはならない。 ドラッカーは、ライフサイクルの成熟期こそがその段階で、最適点であるとする。 「アスピリンのように、急激な変化とイノベーションにさらされている産業にあって、  ほとんど変化がなく、陳腐化もせず、飽きられもしない製品がある。  しかし永久に続く製品はない。ライフサイクルの型はすべての製品が同じである。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第4章 製品とライフサイクル)     

■製品の性格の変化をとらえる■~予期したものと違う結果~

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おはようございます。 雲が多く、湿気溢れる川崎の朝です。 あっというまに8月も余すところ1週間、確かに朝晩ふっと秋めいた空気を感じることもある。 しかし、ゲリラ豪雨、熱中症にはまだまだ油断できません。 秋と言えば、消費税の導入判断がなされる。 安倍首相は「間違いない、正しい判断をする。」と話していた。 そこの信頼感がどうだろう、、、 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 製品の分類の次にドラッカーは、 衰退に向かっての変化を把握しなければならないとする。 衰退に向かう変化とは? ひとつは製品類型の変化、つまり 「明日の主力製品」が「今日の主力製品」に「昨日の主力製品」への変化、 もしくは 「開発製品」から「独善的製品」への変化である。 これらの変化をとらえるためには二つの原則がある。 第一の原則は、あらかじめ期待していたものとは異なる結果しか出ない場合は、 製品の類型が変化している可能性を疑う必要がある。 二つ目の原則は、今ライフサイクルのどの段階にあるかについてである。 あらゆる製品、市場、最終用途、流通チャネルが持つ、 「導入期」→「成長期」→「成熟期」→「衰退期」 のどの段階にいるかを判断することにより、製品の余命が明らかになるのだ。 そのためにはこの製品が伸びるためにの追加コストを分析することである。 第一の原則については、期待と業績の比較が重要であり、 ドラッカーは、そのためには、新製品に対する期待を 常に事前に書き留めておくことが必要であるとする。 「人間の記憶には驚くほどの融通性がある。  今日やっと営業費を賄っているにすぎない製品が、  三年前には産業に革命をもたらすと  期待されていたことを記憶している者は少ない。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第4章 製品とライフサイクル)     

■シンデレラ製品とは?■~機会が生かされない製品~

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おはようございます。 雲が多く、湿気溢れる川崎の朝です。 福島第一原発の汚染水漏れで、新たに300トンの水漏れが発見された。 これも高濃度の放射線レベルだ。 ニュースで取り上げられ始めると、連続するが、そうでなければ表に出てこない。 東電は、嘘をついている、事実を隠しているとの思いを誰もが持つだろう。 都合の悪いことは知られたくないのは心情だろうが、 知られないうちに内輪で何とかできる問題ではない。 国民の命、国の将来に関わる問題、 国の全面的な統括管理が必要でしょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 製品の11分類 最後11【シンデレラ製品あるいは睡眠製品】 これはどういった製品か? 業績はあがっているが、それに見合った評価がされず、 十分な資源が与えられていないで製品を指す。 また、この製品は十分な支援があれば成功する可能性を持つ。 なぜ、十分な支援が与えられないのか? ドラッカーは二つの原因があるとする。 一つは、利益を利幅でのみ見て、回転率、つまり販売数量を考慮しないこと。 利幅は小さくとも販売量が多ければ利益は十分得られるが、 利幅の小さな製品はそう見られないということ。 二つ目は、今日の主力製品を育て上げたマネジメントが、 その市場をこのシンデレラ製品に食われてしまうことを恐れ 支援を行わないと考えること。 この二つ目の原因は重要で、この内部的な齟齬により、 結果的に競業企業にこのシンデレラを発見され、 持って行かれることとなるのだ。 「シンデレラ製品は、 今日の主力製品の市場を荒らし、 その衰退を早める製品であることがある。 マネジメントといえども人間であって、 無視することによって不快な脅威が消えてくれることを望む。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第4章 製品とライフサイクル)     

■現実を直視できなくなる製品■~明日は決して来ない。~

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おはようございます。 雲の多い、湿気の多い川崎の朝です。 福島第一原発の汚染水漏れで経緯が明らかになればなるほど、 管理体制の不備、抜け漏れが明らかになる。 そもそも日本の原発には、発電により生みだされる放射性廃棄物の処理施設がない。 福島では、地下水が原発施設に流入し、その水がそのまま放射能汚染され、 増え続けている。 巨大なる"トイレのないマンション”である。 仮に完璧と思われる対策を施しても、困難を極める事態にもかかわらず、泥縄状態。 東電が既に管理責任者としてこの事態を乗り越えることはできないことは自明だ。 国民の命、海の安全を守るために、国の責任で早急な対応が求められる。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 製品の11分類 その10【独善的製品】 これはどういった製品か? ドラッカーは、特殊製品よりもさらに危険であり、どこにも見られ、 排除のきわめて難しい製品だとする。 これは、まだ成功に至らないが、成功を信じているため、 多額の投資をしてきている製品を指す。 マネジメントは、成功はきっと来ると信じているため、 現実を直視できなくなり、さらに資源を注ぎ込むことになる。 資源を役人すれば見通しがよくなるという考えは大きな幻想であり、 そもそも顧客が見向きもしない製品である。 ドラッカーは、「一度で成功しなければ、一度だけやり直せ。 そして次は、ほかのことをせよ」と、撤退の選択判断が必要とする。 「明日には成功すると信じている。  しかし、その明日は決して来ない。  そして、期待に応えてくれなければくれないほど、  さらに資源を注ぎ込むことになる。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第4章 製品とライフサイクル)     

■無意味な差別化を行っている製品■~高級品であるという錯覚~

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おはようございます。 曇り空の川崎の朝です。 週の後半突入です。 暑い中ですが、頑張りましょう! ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 製品の11分類 NO9【非生産的特殊製品】 これはどういった製品か? 市場において経済的な機能を果たしていない製品、 つまり企業が意味ある差別化として求めていることを、 顧客は無意味と判断し、購入しようとしない製品を指す。 企業は、高度な技術や複雑な工程を必要とし、 その結果としてコストも時間も多く費やすということだけを理由として、 高級品としての位置づけをする。 自らの懸命の努力で、顧客に意味ある差別化をもたらすと錯覚するのだ。 しかし、ここでも問題は顧客がどう見るかである。 技術も工程も、その結果のコストも時間も顧客自身の価値と無関係であれば それは無効であり、無駄でしかない。 「非生産的特殊製品は利益流失の原因となる。  しかも不相応に資源を使っている。  なぜならば、常に改善とモデル変更を行わざるをえないからである。  新製品のふりをしなければ市場にとどまれないからである。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第4章 製品とライフサイクル)     

■仮の特殊製品とは?■~特殊製品である必要がない製品~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 今日も猛暑になりそうですね。 福島第一原発の貯水タンクのつなぎ目から漏れ出たとみられる 汚染水の水たまりで100ミリシーベルトが計測された。 大人の年間許容量は1ミリシーベルトと言われるから相当量だ。 職員が見回り中に発見したとのことだが、 修復はおろか現状の把握すらできていない状況だ。 「福島第1原発:毎時100ミリシーベルトの水たまり」 http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20130820k0000m040057000c.html ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 製品の11分類 その8【仮の特殊製品】 これは「特殊製品である必要のない特殊製品」である。 特殊製品とは、市場は小さいが、特別な目的を満たす特別な製品を指す。 当然、業績は不十分である。 本来は、こういった特殊製品ではなく、 主力製品としてのポテンシャルがあるにも関わらず 特殊製品としてしか見ていない製品である。 どういった製品か? 顧客や市場の一つのニーズに応えることのできる 複数の製品の内の一つの製品。 または、新たに開発された技術が、 それまで別々の特別な目的を満たしていた技術に、 そのまま取って代る製品。 特殊性と考えたことが、実は標準化できる内容であれば、 単一製品として量産可能となり、業績は上がり、主力製品となるのだ。 しかし、この仮の特殊製品は、業績が不十分であるというだけではなく、 売上げや利益や成長のための本当の機会がなければならない。 「これは正確にいうならば、  妙な名だが「特殊製品である必要のない特殊製品」である。  すなわち主力製品として成功するかもしれないにもかかわらず、  特殊製品として扱っている製品である。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第4章 製品とライフサイクル)     

■手直し用製品は間違いの製品■~無情に却下する~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 猛暑になりそうですね。 横浜で桜が開花したが、理由は不明で、”狂い咲き”とのこと。 湘南ではシラスの漁獲が減っている。 寒さ、暑さその間の温暖期という日本の普通の季節感の変化。 長く培った生活感、自然感を変えなければならないんでしょうか。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 製品の11分類 NO7【手直し用製品】 この類型に該当する要件として次がある。  ◇売上が高い  ◇成長機会が大きい  ◇リーダーシップが可能  ◇見返りが大きい  ◇欠陥が明確  ◇手直しが容易 そして  ◇現実にその機会が奪われている 例えば、業績を伸ばしている自転車販売チェーン「サイクルベースあさひ」は、 『サンキュー点検』と呼ばれる低価の自転車メンテナンスを アフターサービスとして導入し成功した。 低迷する自転車チェーンにかけていたものは、サービスを付加するという発想、 製品マネジメントそのものなのだ。 そもそも、この例でみると自転車は修理が必要な製品であり、 アフターサービスを前提にすべき製品である。 それを考慮しないこと自体ドラッカーは”間違いの製品”とする。 製品以外にも、ターゲットである顧客や販売チャネルが間違っている場合もある。 しかし、手直しは一度限りで、二度目の手直しを行ってはならない。 そもそも、その製品は、手直し不能な製品である。 二度目の手直しをしたいとの思いは、 無駄な執着や思い入れでしかないのだ。、 「いかなる状況のもとであろうと、  手直しは一度限りとしなければならない。  最初の手直しがうまくいかなかったとき、  「どこが悪いか今度はわかった」と訴えてきても  無情に却下しなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第4章 製品とライフサイクル)     

■今日を築いた製品■~さらに陳腐化が進む。~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 日中は猛暑ですが、 このところ時々秋めいた風を感じます。 今日もUターンラッシュ、 お気を付け下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 製品の11分類 その6【昨日の主力製品】 これまでの製品は比較的対応の容易なものであったが、 これからはそれが難しい製品である。 ”昨日の主力製品” 主力製品であったということは、売上は相当期間大きい。 しかし、ニッチ市場でない限り競争環境は激化し、 値引きや、プロモーション活動などのコストが増大する。 売上げは大きいが生き残りのためのコストが 増大し利益は小さくなるのだ。 そもそも、昨日の主力製品というものは、 現在の企業を築いた礎である。 社訓となり、理念の一部にもなり得る。 だが、昨日のものは陳腐化する。 そしてそれは、市場が決定することなので、 企業はその衰退を防ぐ術は持たない。 「昨日の主力製品はみなに愛されている。  今日の企業を築いた製品である。  だが、昨日の主力製品はさらに陳腐化しつつある。  間もなく完全に陳腐化する。 」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第4章 製品とライフサイクル)     

■失敗製品は青リンゴの食べすぎ■~健全な企業ならばつまずかない~

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おはようございます。 日差しが薄いためかいくらか涼しい川崎の朝です。 最近夜になると、自宅の周りでセミの鳴き声が増えた。 これも暑さのせいなのかなぁ。 ネットでセミを調べていると”蝉ガール”があった。 恋愛や失恋について、いちいちネット上で騒ぎ立てる女の子たちのことを指すらしい。 繁殖期に大声で騒ぐからとのこと。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 製品の11分類 NO5【失敗製品】 この失敗製品は、顧客から顧みられない製品であり 時間の問題で自然消滅する。 なぜ失敗と呼ぶのか? 市場は大きく、自らには資源が揃っているという環境で 失敗する理由が見つからない。 顧客は間違いなく受け入れだろう、 と思う根拠が結果的に崩れてしまったからだろう。 しかし、問題はその失敗を早期に感知して、 出口戦略をコントロールして、 立ち直ることができる体制があるかどうかだ。 ビジネスは未知へのチャレンジであり、 それが成功する確率は1%だとドラッカーはいう。 失敗を恐れて、チャレンジしなければ ”無為のリスク”を犯すこととなり、 企業自体が消滅することとなるのだ。 「失敗製品は、青いリンゴを食べすぎた子供の腹痛に似ている。  痛みは大きい。危険でもある。  しかし、健康な子供ならば最初の一日半を越せば回復する。  毒は消える。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第4章 製品とライフサイクル)     

■開発製品とは?■~最悪の製品にならないように~

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おはようございます。 昨日は68回目の終戦記念日、戦没者310万人といわれている。 体験者も段々高齢化し、語り継がれることも少なくなってきた。 しかし、この事実、悲劇を忘れてはならない。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 製品の11分類 その4【開発製品】 この製品は、まだ市場が明確になっていないので、 今後の見通しはわからないが、 潜在成長力は期待される製品を指す。 大きく伸びるポテンシャルはあると見込まれるので、 マネジメント、技術、販売・サービスの各部門で 最高の人材を割り当てられるべきであるが、 見通し不明なので、投入人数はごく少数にしなければならない。 しかし、少数といっても、 現在あげている利益をバロメーターにした人数より 多くを割り当てる必要がある。 企業の独善的判断を排除しながら、 明日の製品になりうるように育て上げることが重要なのか。 「開発製品に関わる最大の問題は、  それが何であり現在いかなる業績をあげているかではない。  それは、後述する最悪の製品たるマネジメントの独善的製品に  なってしまうことのないようにすることである。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第4章 製品とライフサイクル)     

■生産的特殊製品■~ニッチマーケット~

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おはようございます。 サッカーキリンカップは4―2でウルグアイに完敗。 本田は、負けた悔しさを埋めることが、 今回負けた課題解決につながるとの発言をしていた。 一喜一憂しない。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 製品の11分類 その3【生産的特殊製品】 メインの製品の製造過程から生まれた、 いわばおまけの製品を指している。 本来の製品の目的はマスの市場向けだが、 この製品はターゲットを限定的な市場に向けている。 例えば、医療用メスの製造メーカーがその研磨技術を利用して、 まぐろの骨もさばける寿司屋専用の包丁を販売しヒットする。 豆腐屋さんが、豆腐製造途中で造られる”ゆば”を 京都料理専門店に販売する。 などでしょうか。 技術や資源はメインの製品のものであるためコストは低い上に、 市場は差別的なニッチで一旦リーダーシップをもつと維持が容易である。 「真の機能をもち市場でリーダーシップをもつ。  製品別純利益はかなり大きい。  コストはかなり低い。  資源もあまり使われていない。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第4章 製品とライフサイクル)     

■明日の主力製品■~機会を飢えさせる典型~

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おはようございます。 高知しまんと市で日本記録41度を記録さらに4日連続の40度超え。 よさこい祭りの宴のあともまだまだ暑そうです。 清流四万十川は鮎の漁場でもあるが、 この気温で漁獲量が大きく減っているとのこと。 雨不足で水位が低いことに加え、暑さで鮎が水温の低い川底に潜んだり、 餌を食べずに死んでしまったりしていることが原因とのこと。 さまざまな影響があるんだなー。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 製品の11分類 その2【明日の主力製品】 ドラッカーは、この明日への主力製品を企業は少なくとも1つはもたなければならな いとしたうえで、 これと見受けられる製品は多くあるが、実態はそうでもないとする。 なぜか? これらの製品の力をフルに発揮させるために必要な資源が、 十分に振り向けられていないからだ。 なぜこうなるのか? 原因は、明日の主力製品は、すでに高い利益を上げ始めているので、 これ以上の支援の必要がないと思われてしまうからだ。 そして、その資源が、成長性のない製品に振り向けられてしまっているのだ。 ドラッカーは、これこそ、問題児を養うために機会を飢えさせる典型であると指摘す る。 この明日の主力製品こそが、資源の追加投資による見返りを最も多く期待できるの だ。 「明日の主力製品が本当に餓死させられることがある。  あるいはまた、きわめてしばしば、明日の主力製品は  生み出されるだけで育てる努力が行われないことがある。  その結果せっかくつくった市場に競争相手が進出し、  耕作や種蒔きをせずに収穫だけしていってしまう。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第4章 製品とライフサイクル)     

■今日の主力製品■~合理性を超える支援~

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おはようございます。 昨日は帰宅時に、小田急遅延にはまり、 通常より2時間余分にかかってしまった。 原因は落雷だが、このところ電車がよく止まる。 異常な気象状況で対策が後手になるのだろう。 しかし、この状態は異常ではなく、 そろそろ、通常起こり得る事象との前提で、 対策を持っておく必要があるのではないか。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 市場には、多様な製品が存在するが、それらは11種類に分類することができる。 そのうち5つの類型は、診断し易く対策も単純である。 今日の主力製品、明日の主力製品、生産的特殊製品、開発製品、失敗製品 そして、次の6つの類型は問題を抱えている。 昨日の主力製品、手直し用製品、仮の特殊製品、非生産的特殊製品、 独善的製品、シンデレラ製品あるいは睡眠製品 【今日の主力製品】 現在ピークまたはピークに近い状態の製品を指す。 利益は大きく、コストも少ない製品であるので、 企業は注力し資源を投入することとなる。 ドラッカーは、この資源投入は過剰であると指摘する。 「今日の主力製品へのそのような資源の過剰配分は、  成長の余地があまりないことが明らかであるにもかかわらず、  支援すればせいちょうさせられはずであるとの  希望的観測がまだ根強く存在するからである。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(4章:製品の分析)     

■製品の11の分類■~類型可能な製品~

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おはようございます。 帰省ラッシュの週末でした、今日から行楽地や故郷で過ごす方も多いでしょう。 熱中症と共に、突発の雷雨やゲリラ豪雨にもお気を付け下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 今日から製品に関する分析に入る。 この章で、ドラッカーは、業績をもたらす領域についての暫定的な診断を行う。 製品は、様々あるが、利益への貢献度や将来性などで11種類に分類することができる。 また様々な製品は、機能や特性は異なっても、「導入期」→「成長期」→「成熟期」→「衰退期」 というプロダクトライフサイクルを同様に持つ。 【製品の11の分類】 ●今日の主力製品 ●明日の主力製品 ●生産的特殊製品 ●開発製品 ●失敗製品 ●昨日の主力製品 ●手直し用製品 ●仮の特殊製品 ●非生産的特殊製品 ●独善的製品 ●シンデレラ製品あるいは睡眠製品 「市場には、多様な機能と品質をもつ製品やサービスがある。  そして、極めて多くの市場があり、極めて多くの最終用途がある。  多様な顧客があり、製品やサービスを市場や  顧客に運ぶ多様なチャネルがある。 」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(4章:製品の分析)     

■資源と業績との関係■~質がはるかに重要な資源~

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おはようございます。 熱帯夜の明けた川崎の朝です。 昨日は各地で40度を超える気温を記録した。 40度を超える観測は6年ぶりとのこと。 今日も猛暑の予想、水分補給に注意しましょう。 ビールは、水分補給になりませんよ。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 資源配分についての分析で重要なことは、 予算金額や要員数など定量的な基準ではなく、 割り当てた資源の質と、それらの用途や目的を 明らかにすることである。 管理可能なコストが何に支出され、 何に投資されるかを知る必要がある。  【事例】    ⇒自社の従業員に製品の使用法を訓練してほしいという       熱心な顧客のニーズに応えるための販促費と、    製品に対するクレームへの対処のための販促費では、       当然、大きな違いが出てくる。 「故障した製品のための膨大なスペア部品の在庫も、  大きな需要のための膨大な完成品の在庫も、  帳簿上は同じに見えるが、  その経済的な意味はまったく違う。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第3章 利益、資源、見通し)     

■管理可能な資源■~勝手にさまよいだしてしまう。~

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おはようございます。 熱帯夜の明けた川崎の朝です。 帰省ラッシュが始まった、しばらくの間都心は静かになる。 ラッシュにはまる方々は、お気を付け下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 資源配分についての分析。 ドラッカーは、この資源の配分は、極めて大きなインパクトを持つし、 持たなければならないとする。 強い企業と弱い企業の違いはこの資源違いである。 技術的な専門家や、営業部門、アフターサービス部門、 マネジメント等の資源の違いであり、 さらに彼らの知識、動機、方向づけの違いである。 企業がもっている資源には、知識労働者と運転資金などの 動かしやすいものと、設備などの動かし難いものがある。 注意すべきことは、それら動かせる資源は、 正しく管理しなければならないということだ。 正しくないとは、どいうことか? 動かしやすいということで、状況の一時的な変化や緊急事態発生などで、安易に本来 の目的外で使用することである。  【正しくない例】    ⇒将来の主力製品の設計を担当する最高の技術者を使って、      陳腐化した古い製品の手直しをさせる。    ⇒うまくいっている新製品はこれ以上販促活動を行わなくても   うまくいくだろうから、その販促費の一部を引き揚げて、   陳腐化しそうな古い製品のための販促費に当てる。 「動かせる資源は、あまりに管理が容易であるために、  正しく管理しなければ必ず間違って管理してしまう。  転用の容易性のゆえに、状況からの圧力や  緊急事態の影響を受けやすく、  しかも、勝手にさまよいだしてしまう。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第3章 利益、資源、見通し)     

■資源はどこにあるか■~知識、動機、方向づけ~

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おはようございます。 熱帯夜の明けた川崎の朝です。 今日は、長崎原爆の日、68年目の暑い日を迎える。 長崎市民24万人(推定)のうち約14万9千人が死亡した。 この悲惨な数字、状況を陳腐化させてはならない。 平和の祈りを。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 製品分析の次の段階は、企業活動に伴って必要となる、 基幹的な資源の配分についての分析である。 企業にとっての、基幹的な資源は、知識と資金の二つしかない。  【知識:購買、販売、アフターサービス、技術、特にマネジメントの人的資源】  【資金:企業活動に必要となる運転資金等】    これらの資源について、次のような分析を行う必要がある。 ●どのように使われているか ●何に使われているか、 ●業績をもたらす領域に使われているか ●機会と問題のいずれに対し使われているか ●重要かつ最も将来性のある機会に対し使われているか 「企業にとって、基幹的な資源は二つしかない。  一つは知識という資源、すなわち購買、  販売、アフターサービス、技術、  そして、特にマネジメントの人的資源である。  そしてもう一つは、資金である。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第3章 利益、資源、見通し)