■管理可能な資源■~勝手にさまよいだしてしまう。~
∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬
資源配分についての分析。
ドラッカーは、この資源の配分は、極めて大きなインパクトを持つし、
持たなければならないとする。
強い企業と弱い企業の違いはこの資源違いである。
技術的な専門家や、営業部門、アフターサービス部門、
マネジメント等の資源の違いであり、
さらに彼らの知識、動機、方向づけの違いである。
企業がもっている資源には、知識労働者と運転資金などの
動かしやすいものと、設備などの動かし難いものがある。
注意すべきことは、それら動かせる資源は、
正しく管理しなければならないということだ。
正しくないとは、どいうことか?
動かしやすいということで、状況の一時的な変化や緊急事態発生などで、安易に本来
の目的外で使用することである。
【正しくない例】
⇒将来の主力製品の設計を担当する最高の技術者を使って、
陳腐化した古い製品の手直しをさせる。
⇒うまくいっている新製品はこれ以上販促活動を行わなくても
うまくいくだろうから、その販促費の一部を引き揚げて、
陳腐化しそうな古い製品のための販促費に当てる。
「動かせる資源は、あまりに管理が容易であるために、
正しく管理しなければ必ず間違って管理してしまう。
転用の容易性のゆえに、状況からの圧力や
緊急事態の影響を受けやすく、
しかも、勝手にさまよいだしてしまう。」
~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第3章 利益、資源、見通し)
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