■グローバル企業と国家■~ナンセンスな"良き市民"~
∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬
ドラッカーは、多角化の最後に、多国籍化である、グローバル化について触れている。
グローバル企業、日本では言わずと知れたトヨタ、ホンダ、ソニーなどだが、
不買運動などのニュースを目にする。
製品や企業に問題があるわけでもなくこのような事態は起こる。
国内企業の擁護や、経済政策や雇用労働環境への影響力などへの警戒が
主な理由だろう。
そこで、グローバル企業は進出国における"良き市民"を掲げる。
ドラッカーはこのことの誤りを指摘する。
つまり、その国の経済や市場を中心に考えかつ行動するということを
免罪符とすることが間違っている。
そもそもグローバル企業の基本的コンセプトは、
グローバル市場における資源の最適化にある。
例として、インドにおいてトヨタやホンダが現地の鋼板や労働者を使い、
現地の価格、販売形式で事業展開したことなどがあげられる。
この優位的戦略を放棄することは、本末転倒となるのだ。
「グローバル企業の行動は、何をしようと、
あるいは何をしなくとも政治的な問題となる。
グローバル企業は、政治的主権と経済的現実が
もはや相容れないために問題とさる。」
~P.F.ドラッカー「マネジメント」
(第9章 マネジメントの戦略 42グローバル化のマネジメント)
コメント