■支配階層の大量の死■~自ら責任を負う層~
おはようございます。
雲が空を覆う川崎の朝です。
これから明日にかけて下り坂、
日照が減ればその分寒くなります。
体調にお気を付けください。
日曜日、良い休日をお過ごし下さい。
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∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬
ドラッカーは、
ヨーロッパの他の国々では、
ビクトリア朝時代のイギリスに比べ、
はるかに階級意識が強かった、
とした。
そして、
公爵の息子と銀行家が共に会員であるという
パルメル街のクラブのごときは、
1890年代のパリ、ベルリン、ウィーン、
ペテルブルグでは想像もできないもので、
その二人が、週末のパーティで一緒になり、
同一の女性と昵懇である
などということも考えられないことだった、
と続ける。
ドラッカーは、
この支配階層が大量に死に、
あるいは傷を負ったとき、
支配階層が一つしかなかったということが、
イギリスの致命傷となったが、
フランスでは、
知的な訓練を受けた
グランゼコールの卒業生たる
テクノクラートがリーダー層の地位に
入り込んできた、
とする。
「ドイツでは企業の役員、
労組の役員が正統なリーダー層として
新たに登場した。
ところがイギリスでは、
第一次大戦が破壊した層に代わるべき層、
その支配権を認めうる層、
自ら責任を負う層は現れなかった。」
~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」
(Ⅰ 失われた世界 5章トラウン伯爵と舞台女優マリア・ミュラーの物語)
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