■沈黙が永遠に続く■~ハンガリー人は普通の状態じゃない~
おはようございます。
秋晴れの空が広がる
川崎の朝です。
朝の冷え込みもあまり感じなかったですが、
日中も随分暖かくなりそうです。
月曜日、今週もよろしくお願いします。
----------------------
∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬
ドラッカーは、
ポランニーのクリスマス・ディナーは、
生涯最低の食事だった、
とした。
しかしその貧しい食事に
関心を示した者も、
ドラッカーに
関心を示した者もいなかった、
と続ける。
8歳の子供を含め、
四人が翌月のやりくりについて話を始めたが、
彼らが問題にしていた額は、
ハンブルクで商社見習いになっていた
ドラッカー一人の生活費にも
足りないような額だったため、
ドラッカーは黙っていられずに、
先生の小切手が見えてしまったが、
あれだけあればどうということもないと思う、
と口に出した。
すると四人はドラッカーを見つめて
急に押し黙ったが、
その沈黙は永遠に続くように思われた。
そして、ほとんど声を合わせたかのように、
次のとおり言った。
「私たちハンガリー人は普通の状態じゃないんです。
ハンガリーからの難民が溢れ返っています。
食べられない人が大勢います。
カールは稼げます。
ですから、小切手は人にあげて、
私たちの分は何とかするのが、
当たり前のことなんです」
~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」
(Ⅰ 失われた世界 6章ポランニー一家と「社会の時代」の終焉)
コメント