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6月, 2025の投稿を表示しています

■景気はコントロールできない(1)■~政府による経済運営~

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 おはようございます。 朝から良く晴れた高知の空です。 早朝は涼しい空気ですが、 日中は真夏日になります。 熱中症にはくれぐれも気を付けましょう。 早い梅雨明け、夏本番に突き進みますよ。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『ポスト資本主義社会』から ドラッカーは、 19世紀にはもちろん 1929年にいたってさえ、 政府による経済運営を 可能と見る者はいなかったと、 する。 そして、 政府による景気のコントロールを 可能と論ずる者はさらにいなかった、 と続ける。 上田さんは、 国家とその政府の仕事は、 通貨を安定させ、 税を低く抑え、 節約と貯蓄を奨励することによって、 経済発展のための「気候」を 維持することである、 とされていた。 「経済の「天候」つまり景気変動は、  それを引き起こすものが  国民国家の内部の出来事だけでなく、  世界市場の出来事でもあるという理由から、  一国内において何者かが  コントロールできるものではないとされた。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■公私の利益のバランス(3)■~公共の利益への責任~

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 おはようございます。 四万十源流のせいらんの里、 機会を得ておふくろを連れての一泊旅行です。 目の前には四万十川が静かに流れています。 この細々とした流れが、 やがて大河四万十に合流していくんですね。 テレビを備え付けていない宿、 地元のおばちゃん達の料理もおいしく、 のんびりくつろげました。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『マネジメント・フロンティア』から 上田さんは 組織の目的は組織の外に存在する 顧客と市場であり、 病院の業績とは、 満足した看護師ではなく 病の癒えた患者である、 とした。 そして、 企業の業績とは、 いかにそれが望ましいことであろうとも、 従業員の幸福ではなく、 製品に満足して再度注文してくれる 顧客であると続ける。 ドラッカーは、 新たな多元社会について、 次のような問題を提起する。 「すなわち社会が個々の  パワーセンターによって構成され、  それらのパワーセンターすべてが、  共通の善ではなく  それぞれ特定の目的にのみ関心を抱くとき、  いったい誰が公共の利益に  責任を持って取り組むのかという問題である。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 3 誰が明日を担うのか)

■公私の利益のバランス(2)■~病の癒えた患者~

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 おはようございます。 まぶしい陽射しの高知の朝です。 朝はさわやかな気温ですが、 ぐんぐん上昇し日中は真夏日です。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『マネジメント・フロンティア』から 上田さんは 新たな多元社会にあっては、 個々の組織は、 自らの目的こそ最も重要で 不可欠な中心的課題だが、 それらは共通の善の、 一つの側面でしかないとした。 そして、 一つひとつの目的は、 他に考慮すべき要件によって限定され、 比較考慮され、 時として下位に置かれ、 それら目的の集積から、 共通の善を生み出して いかなければならない、 と続ける。 「組織の目的は組織の外にしかない。  顧客と市場である。  病院の業績とは、  満足した看護師ではなく  病の癒えた患者である。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 3 誰が明日を担うのか)

■公私の利益のバランス(1)■~共通善の一側面~

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 おはようございます。 曇り空の高知の朝です。 涼しくさわやかな初夏の空気が漂ってます。 昨日までの愚図ついた天候から一転、 快晴の真夏日になりそうです。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『マネジメント・フロンティア』から ドラッカーは、 新たな多元社会にあっては、 個々の組織は、 自らの目的こそ 最も重要な中心的課題と見る、 とする。 そして、 大学が機能するには、 教育と研究をもって よき社会をつくるものと 見なければならない、 と続ける。 上田さんは、 だがそれらの目的の一つひとつは、 相対的な善の一つにすぎない、 とする。 「それらは確かに  重要であり不可欠である。  しかしそれらは、  共通の善の一つの側面でしかない。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 3 誰が明日を担うのか)

■ビジョンが新たな歴史をつくる(2)■~一人ひとりの働く人間~

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 おはようございます。 曇り空の高知の朝です。 これから降り始めそうですが、 強くも長くもなさそうです。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『創造する経営者』から 上田さんは、 企業家的なビジョンの基礎となるものは、 経済、市場、知識におけるいかなる変化が、 わが社の望む事業を可能とし、 最大の経済的成果を可能にするか、 との問いであるとした。 そして、 企業家のビジョンは、 限定された世界のものではあっても、 その多くが世の中に 実質的な影響を与える、 と続ける。 したがって全体として見るならば、 イノベーションを行う企業人こそ、 歴史家たちが認識しているよりも はるかに大きな影響を 人類の歴史に与えるのだ。 歴史をつくるのは、 政治家、軍人、哲学者ではない。 一人ひとりの働く人間である。 ドラッカーは、次のとおり話す。 「未来において何かを起こすということは、  新しい事業をつくり出すということである。  新しい経済、新しい技術、  新しい社会についてのビジョンを  事業として実現するということである。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 3 誰が明日を担うのか)

■ビジョンが新たな歴史をつくる(1)■~今日とは違う事業~

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 おはようございます。 薄曇りの高知の朝です。 まもなく雨が始まり、 日中は続きそうです。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『創造する経営者』から ドラッカーは、 将来いかなる製品やプロセスが 必要になるかを予測しても意味はない、 とする。 そして、 製品やプロセスについて、 いかなるビジョンを実現するかを決意し、 そのビジョンの上に 今日とは違う事業を築くことは 可能である、 と続ける。 上田さんは、 そのビジョンというものは、 大きくある必要はないが、 今日の常識とは 違うものでなければならない、 とする。 「企業家的なビジョンの基礎となるものは、  経済、市場、知識におけるいかなる変化が、  わが社の望む事業を可能とし、  最大の経済的成果を可能にするか  との問いである。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 3 誰が明日を担うのか)

■組織とマネジメントの時代を生きる(4)■~マネジメント以前には戻れない~

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 おはようございます。 曇り空の高知の朝です。 今日は雨模様の一日、 でも強くは降らなそうですね。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『マネジメント』から 上田さんは、 実践の体系としてのマネジメントは、 仕事の現場で日々形成されているので、 大事なことは、 日々発展するマネジメントを 吸収して使っていくことである、 とした。 そして、 組織社会が始まって、 わずか二百数十年であり、 人類の長い歴史から見れば ごく最近のことにすぎないのだから、 すでに得られた知識は 人類共通の資産と見るべきである、 と続ける。 さらに、 うまくいくとわかった仕事の進め方などは 大いに使わせていただくこと、 それが、マネジメントであり、 文明であるとする。 ドラッカーは次のとおり言明する。 「われわれは、  マネジメントにかかわりのない時代、  マネジメントを知らない時代、  マネジメントが確たるものとして存在しない時代、  すなわち、マネジメント以前の時代に  戻ることはできない。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■組織とマネジメントの時代を生きる(3)■~待っているわけにはいかない~

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 おはようございます。 高知の朝は梅雨の曇り空です。 これから雨、 しばらく続きそうです。 梅雨が戻ってきましたよ。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『マネジメント』から ドラッカーは、 組織社会は、 われわれの社会観、政治観、 あるいは世界観を 支配している理論では 説明できないとした。 そして、 組織社会という 新しい現実のための理論が 完成するには、 さらに時間を要する、 と続ける。 さらに、 われわれは、 理論の完成を待っているわけにはいかない、 とつけ加える。 上田さんは、 現実を生きるわれわれとしては、 行動していかなければならないので、 そのためには、 たとえまだ十分でなくても、 組織と組織社会について すでにわかったことを 使っていかなければならない、 とする。 「幸い、  実践の体系としてのマネジメントは、  仕事の現場で日々形成されている。  大事なことは、  日々発展するマネジメントを  吸収して使っていくことである。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■組織とマネジメントの時代を生きる(2)■~組織社会という新しい現実~

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 おはようございます。 薄曇りの高知の朝です。 この雲は昼頃から雨を降らせそうです。 しばらくの間、梅雨に戻りそうです。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『マネジメント』から ドラッカーは、 あらゆる先進社会が 永続的存在としての組織の手に ゆだねられ、 被用者たる市民は 社会における位置づけと役割を 組織に求める、 とした。 上田さんは、 こうしてわれわれは、 今日、組織社会に生きることになったが、 それは、社会が組織化された ということではないとする。 そして、それは組織から成る社会になった という意味であり、 その組織の運営の仕方が マネジメントだと続ける。 ドラッカーは、次のとおり言う。 「われわれは、  その新たな組織社会のための  社会理論と政治理論を持たない。  組織社会は、  今日われわれの社会観、政治観、  あるいは世界観を支配している理論では  説明できない。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■組織とマネジメントの時代を生きる(1)■~社会における位置づけと役割~

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 おはようございます。 曇り空の高知の朝です。 この雲は取れない様で、 夜には雨になりそうです。 気温も真夏の暑さからは解放されそうです。 雨具をお忘れなく。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『マネジメント』から ドラッカーは、 あらゆる先進社会が組織社会になり、 経済、医療、教育、環境、研究、国防など 主な社会的課題はすべて マネジメントによって運営される 永続的存在としての組織の手に ゆだねられた、 とする。 そして、 今や現代社会そのものの機能が、 それらの組織の仕事ぶりに かかっている、 と続ける。 しかも、 今日の市民は被用者であり、 彼らは組織を通じて働き、 組織に生計の資を依存し、 組織に機会を求めるとし、 さらに続ける。 「自己実現とともに、  社会における位置づけと役割を  組織に求める。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■旅を始める日ではない(2)■~自由こそが決定的に重要~

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 おはようございます。 青空が広がる高知の朝です。 今日はこのまま晴れて、 真夏日だそうです、 熱中症に気を付けましょうね。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『産業人の未来』から ドラッカーは、 産業力がものをいう戦争においては、 自由で創造的な活動のほうが 優れているに決まっているではないか、 とした。 上田さんは、 当時の日本は統制的な 施策のオンパレードだったが、 当時は全体主義という 特殊な時代だったと 片づけてよいのだろうか、 とする。 そして、 今また景気回復のためとして、 してはならないことをずいぶんと 行っているのではないだろうかとし、 景気回復の日は、 新しい旅を始める日ではない、 と続ける。 ドラッカーは次のとおり諭す。 「機能する自由な産業社会を実現するうえで  最も重要でありながら  最もむずかしく思われることは、  明日の社会と政治にとって、  自由こそが決定的に重要であることを  認識することである。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■旅を始める日ではない(1)■~馬を替える日にすぎない~

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 おはようございます。 明るい陽射しの高知の朝です。 昨日は薄曇りでしたが、 今日は一日カンカン照り 十分気を付けましょう。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『産業人の未来』から ドラッカーは、 われわれが平和を手にする日は、 旅を終える日でも始める日でもなく、 それは馬を替える日にすぎない、 とする。 ドラッカーがこれを書いたのは1941年、 処女作『経済人の終わり』刊行の二年後だったが、 趣旨は次の様なものだった。 結局は、アメリカもこの戦争に参戦し、 そして勝つだろうが、 政府統制的、国家総動貝的なことは いっさい行ってはならない、 勝つための一時のこととの触れ込みで始めても、 必ず永続してしまうから。 「おまけに産業力がものをいう戦争においては、  自由で創造的な活動のほうが優れているに  決まっているではないか。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■誰が明日をつくるのか(2)■~普通の人たちの知識、洞察、先見能力~

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 おはようございます。 雲の多い高知の朝です。 昨晩から涼しく、 今朝も過ごし易い気温ですが、 日中は曇っても30度を超えそうです。 水分補給、休養など熱中症に気を付けましょう。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『マネジメント・フロンティア』から 上田さんは、 20世紀には二つの大戦と大恐慌で、 大勢が死に、多くが破壊され 歴史に残る災厄が それこそ10年ごとに 襲っていたとした。 にもかかわらず、 そのつど世界は立ち直り、 経済的、社会的、 さらには政治的にさえ、 一つの方向性と回復力を 取り戻してきたと続ける。 そして、 この奇跡にドラッカーは驚き、 しかも、その主役が政治家や 官僚や大学教授ではなく、 勤勉に働く普通の人たちであることを 明らかにしたとする。 ドラッカーは、 その普通の人たちの活力を引き出し、 社会を発展させる方法として マネジメントを確立した。 「明日がどのような種類のものになるかは、  組織に働く普通の人たちの、  知識、洞察、先見能力にかかっている。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■誰が明日をつくるのか(1)■~二つの大戦と大恐慌~

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 おはようございます。 曇り空の高知の朝です。 昨日は真夏の日照りでしたが、 今日も厳しい陽射しの一日になりそうです。 熱中症には十分お気を付け下さい。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『マネジメント・フロンティア』から ドラッカーは、 明日というものは、 無名の人たちによって 今日つくられる、 とする。 そして、明日という日は、 この企業の社長、 あの企業のマーケティング部長、 あちらの企業の研究部長、 向こうの企業の監査役によって、 今日つくられる、 と言う。 上田さんは、 この世界はあらゆる破局から 再三再四よみがえってきた、 とする。 「20世紀には二つの大戦と大恐慌があり、  スターリンとヒトラーがいた。  大勢が死に、多くが破壊された。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■なぜセーフティネットの整備が重要なのか(2)■~見切りをつけることは間違い~

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 おはようございます。 ところどころに雲が浮かんでますが、 少しづつ陽射しがまぶしくなってた高知の朝です。 日中は曇り空のもと、 真夏日となりそうです。 水分補給にお気を付け下さい。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『未来への決断』から 上田さんは、 転換の時代には、 一人ひとりの人間はもとより、 社会そのものが危険な状況に 陥るおそれがあるため、 セーフティネットが不可欠となるが、 それは自信を持って、 自立できるようにするための 地道な工夫と努力である、 とした。 そして今日、 多くの人たちが比較的よい生活を 送るようになったという事実が、 機会に恵まれずに 取り残される人たちを 浮き彫りにしている、 と続ける。 しかも、あらゆる者が自信を持ち、 自らを発展させる力を高めることこそ、 あらゆる者の利益にかなうが、 これは、かつてのような 右と左のイズムの問題ではなく、 単に、マネジメントと イノベーションの問題であるとする。 ドラッカーは次のとおり示す。 「苦境にある人たちに  見切りをつけることが間違いなのは、  必要なものが何であるかを教える成功例が  すでにたくさんあるからである。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■なぜセーフティネットの整備が重要なのか(1)■~地道な工夫と努力~

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 おはようございます。 曇り空の高知の朝です。 雨は心配なさそうですが、 気温上昇し真夏日、 蒸し暑い一日になりそうです。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『未来への決断』から ドラッカーは、 社会の大転換が進行中であり、 その結果、 いたるところで社会的な ミスマッチが生じている、 とする。 上田さんは、 何かの巡り合わせで、 時代が要求する能力を 身につけられなかった 人たちがおり、 能力と責任感を持ちながら、 生活の基盤を危うくされている 人たちもいる、 とする。 そして、 今日のような転換の時代には、 一人ひとりの人間が 危険な事態に陥り、 社会そのものが 危険な状況に陥るおそれがある、 と続ける。 そこには、 多額の資金は必要ではなく、 セーフティネットが不可欠である、 とする。 「必要なのは、  自信を持って自立できるようにするための  地道な工夫と努力である。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■高齢化からはもはや逃れられない(3)■~政治そのものに影響を与える~

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 おはようございます。 小雨の降る高知の朝です。 この雨は強くは降らなそうですが、 明日未明まで続きそうです。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『見えざる革命』から 上田さんは、 世界中のたくさんの経済学者は、 高齢者が喜んで働き、 それに報いることができなければ 年金社会は破綻するしかない ということも指摘しない、 とした。 ドラッカーは、 やがて強制的な退職年齢は 禁じられるようになるという。 そして、 肉体労働者であれば 定年も歓迎されるだろうが、 知識労働者はまだ働けるので、 彼らを働かせないことは もったいないうえに、 社会がもたない、 と続ける。 就業時の平均余命と強制退職年齢の関係は、 簡単な算数の問題だが、 高邁な学者、官僚、政治家は なぜか解こうとしない。 ドラッカーは、 人口構造の変化と年金社会の誕生は、 新しい問題を生み、 新しい政策を要求し、 新しい問題領域を明らかにし、 これまでの問題領域の多くを 意味のないものにするとし、 さらに続ける。 「社会の気質、空気、価値、行動を変化させる。  それに伴い政治そのものに影響を与える。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■高齢化からはもはや逃れられない(2)■~高齢者が喜んで働く社会~

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 おはようございます。 小雨で始まった高知の朝です。 この雨も間もなく収まり、 曇天の一日になりそうです。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『見えざる革命』から 上田さんは、 ドラッカーの『見えざる革命』が 高齢化社会に関する 世界で最初の文献だったことは 間違いない、 とした。 そして、 アメリカの経済学者 ケネス・E・ボールディングが、 雑誌「ジ・アメリカン・バンカー」 の書評欄においてドラッカーを、 「現代社会最高の哲人」と評したが、 世界中にたくさんの経済学者、 社会学者、政治学者がいて、 連日何かを論じているにもかかわらず、 その後今日にいたるも、 高齢化社会そのもののあり方について 真正面から論じたものは少ない、 と続ける。 さらに、 史上初めて定年なるものが定められたころ、 定年とされた年齢が、 当時の新規就業者の平均余命の 10年も先だったことを 誰も指摘しないとする。 「年金社会は高齢者が喜んで働き、  それに報いることができなければ  破綻するしかないことも指摘しない。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■高齢化からはもはや逃れられない(1)■~人口構造の重心が移動~

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 おはようございます。 どんよりした梅雨空が広がる 高知の朝です。 これから降り始め、 明日まで続きそうです。 気温は、結構涼しめみたいです。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『見えざる革命』から ドラッカーは、 人口構造の重心が移動すれば、 社会そのものが変化し、 組織や問題はもとより、 社会の風潮、性格、価値観が変わり、 激震が走るとする。 上田さんは、 翻訳者の作法として、 その時々に扱うテーマについて、 自らも多少は書けないようでは、 翻訳は無理なので、 内外の文献を漁って研究するのだ、 とする。 そして、 1976年ドラッカーから 『見えざる革命』の原稿が送られてきた際にも、 60点ほど高齢化に関する文献に目を通したが、 それらはすべて、 高齢者の健康、医療、衣食住、家計、趣味 についてのもので、 高齢化社会そのものの問題や、 政治経済を論じた文献は 一点もなかったと続ける。 「したがって、  ドラッカーの『見えざる革命』が  高齢化社会に関する  世界で最初の文献だったことは  間違いない。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■この大転換期はいつまで続くのか(3)■~土台そのものの変化~

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 おはようございます。 小雨が残る高知の朝です。 今日は強くは降らなさそうですが、 晴れ間はなさそうです。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『断絶の時代』から ドラッカーは、 歴史にも峠があり、 その峠は2020年あるいは 2030年まで続くと書いた。 上田さんは、この調子では、 2020年あるいは 2030年を超えても、 今の大転換期は 終わらないかもしれない、 とする。 そして、 それはわれわれ自身が転換できないから、 いつになっても転換期が 終わらないのかもしれない、 と続ける。 ドラッカーは、 今や、経済も技術も断絶の時代に入っており、 われわれは、 この時代をさらに 偉大な発展の時代にすることができる、 とする。 そして、 ここで明らかなことは、 技術、経済、産業、ガバナンス、 マネジメントのすべてが、 断絶するということであるとし、 さらに続ける。 「つまり、  偉大な19世紀の経済的建造物の完成に  精を出している間に、  まさにその土台そのものが  変化を始めたのである。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■この大転換期はいつまで続くのか(2)■~歴史にも峠がある~

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 おはようございます。 朝からしっかり雨が降る高知です。 この雨明日にかけてしっかり続きそうです。 梅雨ですからね。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『断絶の時代』から ドラッカーは、 先進社会を襲い始めた、 この地殻変動を断絶と名づけ、 グローバル化の時代、 多元化の時代、 知識の時代、 企業家の時代、 として捉えた。 上田さんは、 英国首相のサッチャーが ドラッカーによるものとして推進し、 やがて世界中に広がった 政府現業部門民営化の 構想を発表したのも、 この『断絶の時代』においてだった、 とする。 ドラッカーは、これを「再民間化」と名づけた。 手を広げすぎて疲れ果てた政府に 元気を取り戻させるには、 社会のための仕事の実行の部分、 すなわち、政府現業部門を 再民間化しなければならない、 というものだった。 「その断絶の時代がまだ続いている。  ドラッカーは、歴史にも峠があると書き、  その峠は2020年あるいは  2030年まで続くといった。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■この大転換期はいつまで続くのか(1)■~この地殻変動を断絶と名づけた~

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 おはようございます。 小雨が降る高知の朝です。 梅雨入りです。 昨日は母親の99歳の誕生日、 白寿祝いもかねて恒例の県内旅行で、 さめうら荘で一泊、 のんびり過ごしました。 週に五日の晩酌も 元気の源になってるんでしょう。 昨晩も土佐町田井の桂月酒蔵で買った にごりで一杯、やりました。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『断絶の時代』から ドラッカーは、 1913年(第一次大戦の前年)の数字と、 1968年の数字を見るならば、 その間に起こった二つの大戦、 ロシアと中国の革命、 ヒトラーのごとき変事に気づかなくとも 不思議ではないとする。 そしてそれらの変事は、 1968年の数字には いかなる痕跡も残していない、 と続ける。 さらに、 確かに戦後の経済発展は急速だったが、 それは第一次大戦前の産業によるものだった、 とする。 上田さんは、 この一見平穏な20世紀も三分の二を経たころ、 地震の群発のように、 激動が先進社会を襲い始めたとする。 「ドラッカーはこの地殻変動を断絶と名づけ、  グローバル化の時代、  多元化の時代、知識の時代、  企業家の時代として捉えた。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■自ら未来をつくる(4)■~自ら未来をつくらないリスク~

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おはようございます。 眼下の早明浦ダム湖は曇天のもと、 どんよりしています。 生憎の天気、 梅雨時期なら仕方ないですね。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『明日を支配するもの』から 上田さんは、 ドラッカーは、 予測不能な明日において 成功への道を拓く方法はあるという、 とした。 そしてそれは、 社会にもあるし個々の企業にもあるが、 それは自ら未来をつくることである、 と続ける。 不思議な論法というべきかもしれないが、 予測不能だからこそ自分でつくるのだとし、 ドラッカーは、 そのための具体的な方法まで教える。 その筆頭が、 すでに起こった未来を知り、 それを利用しながら、 自らの手で未来をつくることである。 ドラッカーは次のとおり断言する。 「自ら未来をつくることにはリスクが伴う。  しかし、自ら未来をつくろうとしないほうが  リスクは大きい。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■自ら未来をつくる(3)■~理屈だけではわからない時代~

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 おはようございます。 薄曇りの高知の朝です。 今日は一日曇り、 じめじめとした 蒸し暑い一日になりそうです。 明日には雨が降り始め、 やがて入梅となるんでしょう。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『明日を支配するもの』から 上田さんは、 理論家に期待できることは、 この大転換期が終わって 何十年もたった後で、 何が起こったかを説明する理論を 考えることぐらいである、 とした。 こうしてわれわれは、 明らかに理屈だけでは わからない時代に入ったのだ。 しかも、さらにはっきりしているのは、 この変化を無視して 明日も昨日と同じだと考えることこそが、 最大の過ちにつながるということである。 「しかし、悲観することはない。  ドラッカーは、  その予測不能な明日において  成功への道を拓く方法はあるという。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■自ら未来をつくる(2)■~何が起こったかを説明する理論~

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 おはようございます。 肌寒い朝ですが、 陽が昇ると共に気温上昇、 日中は30度近くになりそうです。 気温さに注意しましょう。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『明日を支配するもの』から 上田さんは、 350年前デカルトに始まったモダンが その役割を終えたということは、 部分最適の和が自動的に 全体最適につながると 無邪気に信じられた時代が 終わったということだ、 とした。 そして、 途上国、エネルギー、食糧、環境、 教育、年金、医療、格差等、 すべて部分に分解して解決できる問題ではなく、 全体を命あるものとして 捉えなければならないと続ける。 ドラッカーは、 そのような大転換期において、 既存の経済理論や経済政策は たいして役に立たず、 社会理論さえ役に立たないとする。 「理論家に期待できることは、  せいぜいがこの大転換期が終わった後、  しかも終わって何十年もたった後で、  何が起こったかを説明する理論を  考えることぐらいである。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■自ら未来をつくる(1)■~世界観の変化~

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 おはようございます。 朝からまぶしい陽射しの高知です。 駆け足の東京旅行でしたが、 第二の故郷への帰省感にほっとした時間でした。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『明日を支配するもの』から ドラッカーは、 先進国について、 そしておそらく世界全体についても、 すでに根本的な変化が続く時代に入った、 ということが確実であり、 それは根本的な変化が続く時代に 入ったということである、 とする。 そして、それらの変化は、 経済や技術だけの変化ではなく、 人口、政治、社会、哲学の変化であり、 何にもまして世界観の変化である、 と続ける。 上田さんは、 その世界観の変化とは、 350年前デカルトに始まった モダン(近代合理主義)がその役割を終え、 ポストモダンというまだ名もない時代に 道を譲りつつあるということである、 とする。 「言い換えるならば、  部分最適の和が自動的に全体最適につながると  無邪気に信じられた時代が  終わったということである。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 2 時代の変化を捉えるために)

■すでに起こった未来とは(2)■~もとに戻ることのない変化~

 おはようございます。 急ぎ足の東京旅行、今日帰ります。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『すでに起こった未来』から 上田さんは、 未来学者が未来を予想しても無駄であり、 限りある身の人間にできることではない、 とした。 そして、 コンピュータが絵解きする などという考えはあまり賢いとは言えず、 問題は、優れた予測家が予測さえしないことのほうが、 予測したことよりも常に重要であるという事実にある、 とする。 未来学者は予測したものが どれだけ実現したかによって的中率を測るが、 社会生態学はすでに起こったことを見る。 ドラッカーは、 重要なことは、 すでに起こった未来を 確認することであるとし、 さらに続ける。 「すでに起こり、  もとに戻ることのない変化、  しかも重大な影響を持つことになる変化でありながら、  いまだ認識されていないものを知覚し、  かつ分析することである。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 1 いかに変化を知覚するか ポストモダンの作法)

■すでに起こった未来とは(1)■~自分は社会生態学者~

 おはようございます。 昨晩は町田柿島屋でうまい桜鍋を堪能、 ほっとします。 火曜日、今日も一日よろしくお願い。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『すでに起こった未来』から ドラッカーは、 私は自分が何であろうとしてきたかを知っている、 とする。 そして、 自分が社会生態学者だと思っており、 自然生態学者が生物の環境を研究するように、 人間につくられた人間の環境に関心を持つと続ける。 上田さんは、 ドラッカーはしばしば未来学者と呼ばれるが、 もし自分が絶対にそうでないもの、 あるいはそうであってはならないものを 一つ挙げるとするならば、 それが未来学者だというとする。 「未来を予想しても無駄である。  限りある身の人間にできることではない。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 1 いかに変化を知覚するか ポストモダンの作法)

■21世紀のための社会生態学(3)■~知識は行動のための道具~

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 おはようございます。 久しぶりの東京の朝。 何とか天気は持ってくれています。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『すでに起こった未来』から 上田さんは、 社会生態学は、 考えることではなく見ることに重点を置き、 分析ではなく知覚に基礎を置くとした。 そして、 社会学との違いがここにあるが、 捨象できるものが存在しないからではなく、 社会生態学は、 その定義からして総体としての形態を 扱うからであると続ける。 総体は、部分の集合よりも 大きくないかもしれないが 部分の集合とは根本的に異なる。 デカルトに始まった近代合理主義としてのモダンが 限界に達してすでに久しく、 21世紀の問題はすべて、 社会生態学のアプローチを必要とする。 ドラッカーは、次のとおり説く。 「体系としての社会生態学は  行動にかかわりを持つ。  知識とは、それ自体が目的なのではなく、  行動のための道具である。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 1 いかに変化を知覚するか ポストモダンの作法)

■21世紀のための社会生態学(2)■~部分の集合とは根本的に異なる~

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 おはようございます。 東の空が段々と明るくなり始めた高知の朝です。 このところ朝夕涼しい陽が続いてますが、 今朝も窓から肌寒い空気が入ってきます。 でもこれから段々高知の 厳しい陽が射し始め、 夏日になりそうです。 熱中症にお気を付け下さい。 今日から6月早いですね。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『すでに起こった未来』から 上田さんは、 社会生態学は、 考えることではなく 見ることに重点を置き、 分析ではなく 知覚に基礎を置くとした。 そして、 社会学との違いがここにあるが、 捨象できるものが存在しないからではなく、 社会生態学は、 その定義からして総体としての形態を 扱うからであると続ける。 「総体は、  部分の集合よりも大きくないかもしれない。  しかし部分の集合とは根本的に異なる。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 1 いかに変化を知覚するか ポストモダンの作法)