■CSR3つの社会的責任■~組織とマネジメントの役割~
本日から「第4章 社会的責任」に入る。
組織のマネジメントには次の3つの役割がある。
●組織に特有の目的と使命を知る。
●仕事の生産性を上げて働く人をの力を生かす。
●社会的責任を果たす。
この章でドラッカーは、マネジメントにとっての第三の役割である、
組織の社会的責任について触れている。
組織のマネジメントには、自らが行う活動に関して、3つの責任がある。
ひとつは当然のこととして、活動自体の影響である。
そして2つ目は、その活動が生み出す副産物についてである。
例えば、自動車メーカは自動車を製造することにより、
企業活動や市民生活を大きく変え、大きな貢献を果たした。
しかし一方では、排気ガスによる環境問題や、交通事故による犠牲者の増大などの
悪影響をも副産物として発生させた。
このような影響についての責任である。
3つ目は、自らの活動に関わりのないことである。
われわれ所謂IT企業にとって、人口減少や自殺者増加、再生エネルギー、
少子化、高齢化、医療などは直接関与することが少ない問題である。
このような社会的な問題の発生を予期し解決すること。
これがあらゆる組織のマネジメントに期待される3つ目の責任である。
組織は社会の一部として存在している。それゆえに課される責任である。
いま我々の目前に、エネルギーや医療、食糧自足、人口減少などに関する問題が
きわめて具体的に明らかになってきている。
このような社会的問題を、あらゆる組織のマネジメントが
自らの責任として捉える事が求められている。
「あらゆる組織のマネジメントが自らの生み出す副産物について、
すなわち、自らの活動が人、環境、社会に与える影響について責任を持つ。
さらにあらゆるマネジメントが、社会的な問題の発生を予期し解決する、
ことを期待される。」
~P.F.ドラッカー「マネジメント」
(第4章 社会的責任 15 マネジメントと社会)
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