■社会的責任をマネジメントする■~マネジメントこそリーダー的階層~
企業の社会的責任について、ドラッカーはマネジメントに対しての過信があるとした。
その上で、なおかつ企業は社会的責任をマネジメントする必要があるとする。
企業はそもそも経済的な活動を行うことが機能であるので、経済上の課題にのみ取り組むべきとの考えもある。
さらに社会的責任には、企業の経済的活動を抑制したり、社会全体の経済的機能をも制約する恐れもある。
また、企業のマネジメントの本来持つ権限外の領域において、権力を行使させてしまうというさらに大きな危険がある。
このような危険があるにも関わらず、ドラッカーは社会的責任はマネジメントしなければならないとする。
その理由は、現代社会にはマネジメント以外にリーダー的な階層が存在していないからである。
あらゆる企業にとって、社会的責任は自らの役割を徹底的に検討し目標を設定し、
成果をあげげるべき重大な問題である。
「しかし、社会的責任は回避できないことも明らかである。
社会が要求しているからではない。
社会が必要としているからでもない。
現代社会にはマネジメント以外にリーダー的な階層が
存在していないからである。」
~P.F.ドラッカー「マネジメント」
(第4章 社会的責任 15 マネジメントと社会)
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